医療事務のための平成20年度の診療報酬改定の概要と解説



外来化学療法加算、無菌製剤処理料〜化学療法の質等の充実〜

平成20年度 診療報酬改定の概要と解説

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外来化学療法加算、無菌製剤処理料〜化学療法の質等の充実〜
産科や小児科をはじめとする病院勤務医の負担の軽減(13)
患者から見て分かりやすく、患者の生活の質(QOL)を高める医療を実現する視点(11)
質の高い医療を効率的に提供するために医療機能の分化・連携を推進する視点(16)
我が国の医療の中で今後重点的に対応していくべきと思われる領域の評価の在り方について検討する視点(12)
医療費の配分の中で効率化の余地があると思われる領域の評価の在り方について検討する視点(5)
後期高齢者の診療報酬について(12)
外来化学療法の充実が求められている中で、これを担う医療機関は年々増加しているが、化学療法は、昨今、新たな抗悪性腫瘍剤が数多く登場して、高度化・複雑化しつつあり、専門性を有する医師等の関与が求められている。
また、現在、動脈注射による抗悪性腫瘍剤の投与の場合や点滴注射における注射量が少量の場合の無菌製剤処理が評価されていない。
そのため、化学療法について充実した体制を評価することにより、質を確保しつつ、その拡大を図る。
■ 具体的な内容
  1. 現行の化学療法を行う体制に係る評価を引き下げる一方、専門の医師、看護師、薬剤師の配置等、より高い外来化学療法を行う体制が整っている医療機関において提供される化学療法について、評価を新設する。また、この加算の評価対象を動脈注射等についても拡大する。
    現 行 改正案
    【外来化学療法加算】(1日につき)
    400点
    【外来化学療法加算1】(1日につき)
    500点
    【外来化学療法加算2】(1日につき)
    390点

    [算定要件]
    入院中の患者以外の悪性腫瘍の患者に対して化学療法を行った場合、1日につき加
    算する
    [施設基準]
    外来化学療法加算1については、以下に掲げる基準を満たすこととし、外来化学療法加算2については、従前の外来化学療法加算の基準を満たすこととする
    1. 医師、看護師及び薬剤師について、相当の経験を有する者が配置されていること
    2. 実施される化学療法の治療内容の妥当性を評価し、承認する委員会を開催していること
  2. 注射に際して、抗悪性腫瘍剤等の無菌製剤処理を実施した場合の評価について、その対象を拡大する。
    無菌製剤処理料
    ア 無菌製剤処理料1 50点
      (悪性腫瘍に対して用いる薬剤が注射される一部の患者)
    イ 無菌製剤処理料2   40点
      (ア以外のもの)

    [算定要件]
    動脈注射、点滴注射、中心静脈注射等を行う際に、無菌製剤処理が行われた場合に、処理が行われた薬剤が注射される患者の区分に応じて算定する
    [施設基準]
    1. 病院であること
    2. 無菌製剤処理を行うにつき十分な施設を有し必要な体制が整備されていること
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■ 解説
現行の化学療法加算は▲10点と引き下げられますが、専門の医師、看護師、薬剤師の配置等で高い外来化学療法を行う体制が整っているところは100点高い500点で評価されます。
また、加算の評価対象が動脈注射等にも拡大されます。
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