医療事務のための平成20年度の診療報酬改定の概要と解説



外来管理加算の意義付けの見直し

平成20年度 診療報酬改定の概要と解説

平成20年度 診療報酬改定の概要と解説患者から見て分かりやすく、患者の生活の質(QOL)を高める医療を実現する視点≫外来管理加算の意義付けの見直し

外来管理加算の意義付けの見直し
産科や小児科をはじめとする病院勤務医の負担の軽減(13)
患者から見て分かりやすく、患者の生活の質(QOL)を高める医療を実現する視点(11)
質の高い医療を効率的に提供するために医療機能の分化・連携を推進する視点(16)
我が国の医療の中で今後重点的に対応していくべきと思われる領域の評価の在り方について検討する視点(12)
医療費の配分の中で効率化の余地があると思われる領域の評価の在り方について検討する視点(5)
後期高齢者の診療報酬について(12)
外来管理加算は、処置、リハビリテーション等を行わずに医学管理を行った場合に、再診料に加算されるものであるが、その提供される医療サービスの内容が患者にとって実感しにくいとの指摘がある。
これを踏まえ、外来管理加算を見直し、外来で継続的な治療管理を要する患者に対し、医師が患者の療養上の疑問に答え、疾病・病状や療養上の注意等に係る説明を懇切丁寧に行うなどの、療養継続に向けた医師の取組への評価とする。
■ 具体的な内容
問診と詳細な身体診察(視診、聴診、打診及び触診)による診察結果を踏まえて、患者に対する症状の再確認を行いつつ、病状や療養上の注意点等を患者に説明し、その要点を診療録に記載することとする。また、医師は患者の療養上の疑問や不安を解消するための取組を行う。
併せて、これらの診察及び説明等に要する時間の目安を設ける。
[提供される診療内容]
1 問診し、患者の訴えを総括する
「今日伺ったお話しでは、『前回処方した薬を飲んで、熱は下がったけれど、咳が続き、痰の切れが悪い。』ということですね。」
2 身体診察によって得られた所見及びその所見に基づく医学的判断等の説明
「診察した結果、頸のリンパ節やのどの腫れは良くなっていますし、胸の音も問題ありません。前回に比べて、ずいぶん良くなっていますね。」
3 これまでの治療経過を踏まえた、療養上の注意等の説明・指導
「先日の発熱と咳や痰は、ウイルスによる風邪の症状だと考えられますが、○○さんはタバコを吸っているために、のどの粘膜が過敏で、ちょっとした刺激で咳が出やすく、痰がなかなか切れなくなっているようです。」
「症状が落ち着くまで、しばらくの間はタバコを控えて、部屋を十分に加湿し、外出する時にはマスクをした方が良いですよ。」
4 患者の潜在的な疑問や不安等を汲み取る取組
「他に分からないことや、気になること、ご心配なことはありませんか。」
5 1〜4については、患者からの聴取事項や診察所見の要点を診療録に記載する。また、これらの診察には最低でも5分の時間を要すると考え、診察時間の目安とする。
■ 訪問者の意見交換
4月からの外来管理加算についてです。5分以上の診察の要件ですので、お薬だけの患者さんや、代理人が薬を取りにきた場合は、外来管理は算定できないと思うのですが、うちの院長は、どうやらこのまま取る方向みたいで・・(ばれないから?)これって、間違っている事はわかりますが、ワンマン医師なので従う事になると思います・・。この様な院長のもとで働くのは、はっきり言ってやる気もおこりません。こういう医者は当たり前なのでしょうか??
う〜ん。
うちのドクターも「友達(Dr)に、(そういったケースの時に)外来管理加算取るかどうか聞いてみるわ」と言っていました。

正直、家族が取りに来た場合、本人が来院されても診察を拒否された場合等、
外来管理加算が算定できなくなると、医院の経営存続ができないかもしれません・・・
「もう辞めるしかないのかも・・・」
とウチのドクターも冗談交じりで話しておりました。


「この様な院長のもとで働くのは、はっきり言ってやる気もおこりません。」
お気持ちは痛いほど分かります。

しかし、先生も家族やスタッフの生活を背負っています。
経営している以上「利益を出さないと」いけません。
皆さんにお給料を払わないといけませんし、税金も少なからず(?)払っているでしょう。

と言うか、この「外来管理加算の規定」、どうにかならないですかね?!
うちの診療所、潰れちゃいますよ!! (投稿者 ダンゴ)
うちも外管の話しでどうするか、もめてます。

県医師会のFAXニュースにあった『一日6時間の診療としたら外管算定の限度は72人のはずなのに、一日150人も算定してたらまずいんじゃないの?』ってなのがありました。(あっ、どこの県か、ばれちゃいますね。)
うちの診療所は親子二人医師なんですけど、「どんなに多くても一日120〜130人程度だからばれないよね」「でも先生と診察して相談しながら薬をもらう手間を評価したのが外管だと思うから、薬だけもらいに来た日に算定するのはまずいよね。」「でも薬だけもらいにくる人のほとんどが一年も検査してなかったり、診察時間終了後に来る人が多いから、いっそのこと今回の改訂を逆手にとって、『一月に1回は診察受けに来てもらわないと薬はもらえなくなるかも?』と、患者さん教育をすることにいました。
ある意味正論でしょ? (投稿者 しまんちゅさん)
5分診療せずお薬だけだからと外来管理加算を算定しなっかった場合、無診療でお薬を出していると言う事になり、個別面談の対象になったりして・・・。怖〜い!
やはり患者さんを少しずつ教育する事がベストのような・・・。 (投稿者 醍醐さん)
私も診療所に勤務している者ですが、外来管理加算の問題は、現在大問題です。
診療時間から考えると、全員算定しても「ばれない」範囲と思いますが、情報が走り回る現在では患者さんが「??5分診てもらってないよ??」なんてクレームも想定されます。
じゃあ、院長は砂時計を診察室に用意すべき???(投稿者 のろすけさん)
当院では既に砂時計を準備しました。
タイマーは患者様に不安感を与えかねないということで、青い砂の砂時計です。色もきれいだし小さいのであまり時間に追われている感じは与えないのかなと。
これまで家族が薬を取りに来ていた方についても、本人が来院し先生の診察を受けないと処方できなくなるかもと診察を促してます。
高齢の方のほとんどが「面倒だから。」という理由で家族に取りに行ってもらうというのがほとんどなので患者様の意識改革も必要なのかなと。
いくら家族の方に状態や変化など聞いても本人しかわからないことも当然あるわけですし。
来院が難しいなら1〜3か月に1度とか症状が安定している方には長期投薬も考えながら本人来院を進めていこうと思っています。
出来るだけ外来管理加算の算定はしていきたいですので。なんとか取れるように試行錯誤していきます。
(投稿者 冷え症さん)

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■ 解説
処置や手術、定められた検査等を行わなければ再診料に加算できる外来管理加算に、
時間要件(5分以上という時間要件を目安)、診察中に行う具体的な説明(上記参照)を行うことが要件となりました。

この5分という目安は、実質的に外来管理加算を算定する1時間あたりの診察だけの患者を最大12人とするものです。

実際に厚労省の担当課長は2月1日の中医協総会で「今回提示した内容を実施すれば、おのずと5分以上かかる。薬だけもらいに来た患者への加算はやめてもらう。例えば1日6時間の診察時間とすると1日最大で72人。こうした診療所D、もし150人分の加算点数が算定されれば、指導の対象となる」と発言しているそうです。
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